お金が足りなくなる前に、
先に気づく仕事があります。
それを、資金繰りと呼びます。
資金繰りとは何か(入門編)
資金繰りとは、会社のお金が「いつ・いくら入って、いつ・いくら出るか」を、あらかじめ見通して管理し、支払日にお金が足りなくならないようにする仕事です。
前の記事で見た黒字倒産を防ぐための、いちばん基本的な備えです。
さくらの5月を、先に見ておく
さくらの経理担当は、4月のうちから、5月に何が起きるかを知っています。5月末には、買掛金30万円を払い、売掛金50万円を受け取る予定です。もしこの2つの日付や金額を把握していなければ、支払いの直前になって「お金が足りない」と気づくことになりかねません。
これを表にしたものが「資金繰り表」
「いつ・いくら入るか」「いつ・いくら出るか」を、月ごと・週ごとに書き出した表を資金繰り表と呼びます。これがあれば、「今月は大丈夫だが、来月の20日に一時的にお金が足りなくなりそうだ」ということが、事前に分かります。事前に分かれば、銀行に相談する、支払いの順番を調整するなど、対策を打つ時間ができます。
お金が足りないと「明日」気づくのと、「1か月前」に気づくのとでは、打てる手がまったく違います。1か月前なら銀行に相談する時間があります。明日ではもう選択肢がほとんどありません。
資金繰りは、誰の仕事か
小さな会社では、経理担当がこの仕事を兼ねることが多くあります。会社が大きくなると、日々の記帳をする経理と、資金の予測・調達を担当する財務とに、役割が分かれていきます。この違いについては、発展記事「経理と財務はどう違うのか」で詳しく説明します。
確認問題
ここまでの記事で、現金・預金・入金と支払い・売掛金と買掛金・貸借対照表・損益計算書・利益と現金の違い・キャッシュフロー計算書・黒字倒産・資金繰りという、会社のお金の基本を一通り学びました。最後に、レベル0修了チェックで、理解を確認しましょう。
- 中小企業庁「中小企業の会計に関する基本要領」および同庁公開の資金繰り表様式