学習記事|0. はじめての経理・財務|1. キャッシュマネジメント基礎
儲かっているのに、
会社が止まることがあります。
それを、黒字倒産と呼びます。
黒字倒産とは何か
⏱ 30秒で理解
黒字倒産とは、損益計算書では利益が出ている(黒字である)のに、支払いに使う現金が足りなくなって、会社が続けられなくなることです。
「利益と現金の違い」で見たとおり、利益が出ていても現金が増えるとは限りません。もしこのズレが大きくなりすぎたら、何が起きるでしょうか。
もし、さくらの入金がもっと遅れていたら
さくらの4月は、20万円の利益が出て、現金は月初と同じ100万円のままでした。これはまだ「困った状態」ではありません。しかし、もし条件が少しだけ悪ければ、危険な状態になります。
会社が止まるのは「赤字のとき」ではない
多くの人は「会社が倒産するのは、赤字が続いたとき」だとイメージします。しかし実際には、利益が出ていても、給料日や仕入先への支払日に現金が足りなければ、会社は約束を守れなくなります。取引先への支払いが止まれば、次の商品を仕入れられなくなり、事業そのものが続けられなくなります。これが黒字倒産です。
さくらの例で言えば、「50万円の売掛金」は、あくまで「もらえる予定のお金」にすぎません。取引先の資金繰りが悪化して支払いが遅れたり、最悪の場合は取引先自身が倒産してもらえなくなったりすることもあります。約束は、現金そのものではないのです。
だから、資金繰りが必要になる
黒字倒産を防ぐために必要なのは、「利益が出ているかどうか」を見ることではありません。これから先、いつ・いくらの現金が入り、いつ・いくらの現金が出ていくかを、あらかじめ見通しておくことです。この見通しを立てて管理する仕事を、資金繰りと呼びます。次の記事で詳しく見ていきます。
よくある間違い
「利益が出ていれば倒産しない」黒字倒産という言葉が示すとおり、利益と会社の存続は直結しない。
「赤字にならなければ安全」赤字かどうかより、支払日に現金があるかどうかの方が、会社の存続にとって重要。
確認問題
問:黒字倒産が起きるのは、どういう状態のときですか?
次に学ぶ
資金繰りとは何か
情報源
- 中小企業庁「中小企業白書」における黒字倒産に関する一般的な解説
最終更新日:2026年9月5日|本記事の数値は架空企業「株式会社さくら」の設定値です。