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学習記事|1. 経理・出納|3. 入金・回収

売る前に、
払える相手かを確かめる。

売った後に気づいても、遅いことがあります。

与信管理の基礎

難易度レベル1 経理・出納 所要時間4分 前提知識入金確認と入金消込
⏱ 30秒で理解

与信管理とは、取引先が本当に代金を払える会社かどうかを、掛け取引を始める前・続ける間に確認することです。

レベル0で学んだ「売掛金」は、あくまで「もらえる約束」でした。約束を守ってもらえるかどうかは、相手の状況次第です。

もし、払えない相手に売っていたら

さくらが新しい取引先に、掛けで(代金は後払いで)100万円分の商品を売ったとします。もしその取引先が、実は資金繰りに行き詰まりかけていて、支払日になっても払えなかったら、さくらの売掛金100万円は回収できないかもしれません。これを貸倒れと呼びます。

新しい取引先から注文→与信管理取引前に確認→掛け取引の上限額を決めて、取引開始
与信管理は、掛け取引を始める前の「確認」というワンクッションです。

何を確認するのか

  • 取引先の実績:設立年数、事業内容、過去の支払い実績。
  • 信用調査:外部の信用調査会社のレポートを使うことも多い。
  • 与信限度(未回収残高の上限):「この取引先には、回収できていない売掛金の残高が1,000万円を超えないようにする」というように、その時点で残っている未回収額の合計に上限を決めておく。「月に500万円まで新規に取引してよい」という月間の取引額の上限とは、別の考え方である。

月間の取引額と、与信限度(未回収残高の上限)が違うのは、代金を回収するまでの期間(回収サイト)があるためです。たとえば、回収サイトが60日の取引先に毎月400万円ずつ売っているとすると、ある月末の時点では、当月分と前月分の売掛金がどちらもまだ未回収のまま残っています。

当月分の売掛金
400万円
+
前月分の売掛金
400万円
=
未回収残高(与信残高)
800万円

月間の取引額だけを見ていると、この800万円という「実際に回収できていない金額」を見落とすことがあります。取引額が増えたときだけでなく、回収サイトが長い取引先や、追加の受注が重なったときにも、未回収残高が積み上がっていないかを確認する必要があります。与信管理は、一度確認したら終わりではありません。取引額が大きくなってきたときや、支払いの遅れが目立ち始めたときには、与信限度を見直します。

与信管理をしないと、何が起きるか

与信管理をせずに掛け取引を広げると、一時的には売上が増えたように見えます。しかし、回収できない売掛金(貸倒れ)が発生すると、その分はまるごと損失になります。100万円の商品を掛けで売って、もし回収できなければ、その100万円はそのまま会社の損失です。売上を増やす前に、まず「払ってもらえる相手か」を確認することが、資金繰りを守る第一歩になります。

よくある間違い

「昔からの取引先だから大丈夫」長年の取引先でも、経営状況は変わる。定期的な見直しが必要。
「営業が決めた注文だから、経理は口を出せない」与信管理は営業部門と経理・財務部門が連携して行う。掛け取引の上限は組織のルールとして共有する。

確認問題

問:与信管理を行う、いちばんの目的は何ですか?
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情報源
  • 一般的な企業の与信管理・信用調査に関する解説
最終更新日:2026年9月5日|本記事の数値は架空企業「株式会社さくら」の設定値です。