学習記事|0. はじめての経理・財務|1. キャッシュマネジメント基礎
商品を売った。
でも、お金はまだもらっていない。
この「まだ」を、経理では記録しておきます。
売掛金・買掛金とは何か
⏱ 30秒で理解
商品を売ったのに、まだ代金を受け取っていない「あとで受け取るお金」を売掛金と呼びます。逆に、仕入れたのに、まだ代金を払っていない「あとで払うお金」を買掛金と呼びます。
さくらは4月に、30万円の仕入と50万円の販売を、どちらも「来月払い・来月もらい」で行いました。これが売掛金・買掛金の実例です。
さくらの4月:仕入と販売を、もう一度見る
前の記事で見たとおり、さくらは4月に商品を30万円で仕入れ、それを50万円で売りました。どちらも、お金のやり取りは翌月(5月末)です。この「まだ払っていない」「まだもらっていない」状態を、経理ではそのまま放っておかず、きちんと記録します。
なぜ「掛け」で取引するのか
毎回の取引のたびにその場で現金を払っていては、取引のスピードが落ちてしまいます。そこで多くの会社は、「商品と引き換えに、後日まとめて代金を精算する」という取引の仕方をします。これを「掛け(かけ)」取引と呼びます。掛けで仕入れたときの「あとで払う義務」が買掛金、掛けで売ったときの「あとでもらう権利」が売掛金です。
数字で見る
買掛金(あとで払う)
30万円
仕入先へ、5月末に払う
売掛金(あとでもらう)
50万円
得意先から、5月末にもらう
この時点でさくらの現金は動いていませんが、「30万円払う義務」と「50万円もらう権利」という、目に見えない約束が2つ増えたことになります。
経理ではどう記録するか仕訳の考え方(参考)
以下は典型的な例です。実際の会計処理は取引の形態によって異なる場合があります。ここでは「取引が分かってから仕訳を見る」という順番で参考として示します。
商品を30万円で仕入れたとき(掛け)
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仕入 | 30万円 | 買掛金 | 30万円 |
現金は動かず、「あとで払う義務(買掛金)」が記録される。
商品を50万円で売ったとき(掛け)
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 売掛金 | 50万円 | 売上 | 50万円 |
現金は動かず、「あとでもらう権利(売掛金)」が記録される。
よくある間違い
「売掛金があるから、お金はある」売掛金はまだ現金ではない。もらえる約束にすぎず、取引先が倒産すればもらえないこともある。
「買掛金は借金だから怖い」取引の一部として日常的に発生するもので、約束どおり払えば問題ない。ただし残高を把握しておくことは重要。
確認問題
問:さくらが「商品を50万円で売ったが、代金はまだもらっていない」とき、これは何ですか?
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情報源
- 企業会計原則(発行:企業会計審議会/asb-j.jp/jp/accounting_standards_system/details.html?topics_id=81/2026年9月確認、最終改正1982年4月20日)-発生主義による取引の認識の考え方の根拠
最終更新日:2026年9月5日|本記事の数値は架空企業「株式会社さくら」の設定値です。