学習記事|1. 経理・出納|2. 出納・支払い
1人だけで、
お金を動かせないようにする。
それが、出納の内部統制の基本です。
支払承認と職務分掌
⏱ 30秒で理解
振込データを「作る人」と「承認する人」を分けることを職務分掌と呼びます。1人がすべてを行えると、間違いに誰も気づけず、不正も起こりやすくなります。役割を分けることが、いちばん基本的な防止策です。
もし1人で全部できたら
もし、振込データを作る人が、そのまま自分でデータを承認し、銀行に送信できてしまったら、どうなるでしょうか。金額の入力ミスに誰も気づかないまま、間違った金額が振り込まれてしまうかもしれません。さらに悪い場合、存在しない取引先への振込データをこっそり作り、自分でお金を送金してしまう不正も、理屈の上では可能になってしまいます。
職務分掌は「疑っている」わけではない
役割を分ける目的は、誰かを疑うことではありません。むしろ、担当者自身を「間違えた責任を1人で背負う」立場から守る仕組みでもあります。人は誰でも入力ミスをします。承認という2段階目のチェックがあることで、ミスがそのまま実行される前に止められます。
さくらの承認ルール(例)
| 金額 | 承認者 |
|---|---|
| 100万円未満 | 経理課長が承認 |
| 100万円以上1,000万円未満 | 経理部長が承認 |
| 1,000万円以上 | 経理部長+役員が承認 |
金額が大きいほど、より上の役職の承認が必要になる仕組みを作ることで、大きな金額ほど慎重にチェックされるようにします。
よくある間違い
「急いでいるから、自分で承認していいか」承認者が不在でも、代理承認のルールを決めておくべきで、作成者自身が承認を兼ねてはいけない。
「いつも同じ相手だから、確認は省略していい」毎回同じように見える支払いこそ、振込先の変更に気づきにくい。金額・口座は毎回確認する。
確認問題
問:振込データの作成者と承認者を、なぜ分けるのですか?
次に学ぶ
入金確認と入金消込
情報源
- 一般的な内部統制における職務分掌(作成・承認・実行の分離)の考え方
最終更新日:2026年9月5日|本記事の数値は架空企業「株式会社さくら」の設定値です。