学習記事|3. 財務担当|7. 資金調達・借入金管理

返す期限が来た借金を、
新しい借金で返す。

奇妙に聞こえますが、よくある実務です。

借換えとは何か

難易度レベル3 財務担当 所要時間4分 前提知識財務制限条項(コベナンツ)とは何か
⏱ 30秒で理解

借換え(リファイナンス)とは、今ある借入を、新しい借入で返済し直すことです。返済期限を延ばしたり、金利をより有利な条件に変えたりする目的で行います。

さくらの10億円、返済の途中で

銀行借入の基本と交渉で見た10億円の借入は、120回の分割返済(約定返済)でした。10年間ずっと返済を続ければ、120回目でちょうど残高がゼロになり、その時点では借り換える対象そのものがありません。借換えが必要になるのは、返済の途中で、まだ返し終えていない残高が残っている場合です。たとえば、5年間(60回分)を返済し終えた時点では、120回のうち半分を返し終えているので、残高もちょうど半分の5億円になっています。この5億円を、新しい借入で返済し直すことが借換えです。

新しい借入5億円新しい銀行 or 同じ銀行→その場で古い借入の残高5億円を返済→残高は変わらず条件だけ新しくなる
同額で借り換える場合、借入残高そのものは変わらず、返済期限や金利といった条件が更新されます。

当初借りた10億円と、借り換える時点の残高5億円は、別の数字です。借換えの金額の基準になるのは、あくまでその時点で残っている残高であり、当初の借入額ではありません。なお、返済期限が来るまで元金を減らさない「期日一括返済」という契約もあり、その場合は満期時点でも残高が当初の借入額のまま(このケースなら10億円)残るため、10億円を10億円で借り換えることになります。また、借換えのタイミングで新たな資金需要が生まれた場合は、残高より多い金額を借りて、旧借入の返済と追加の資金調達を同時に行う「増額借換え」を行うこともあります。

なぜ借換えをするのか

  • 返済期限を延ばす:まとまった返済が近づいたとき、資金繰りへの影響を抑えるために期限を先送りする。
  • 金利を見直す:市場の金利水準が下がっていれば、より低い金利の新しい借入に切り替える。
  • 条件を見直す:財務制限条項の内容など、契約条件そのものを見直す機会にする。

借換えのタイミングを逃すと

借換えは、返済期限の直前に慌てて行うものではありません。銀行との交渉には時間がかかるため、数か月前から準備を始めます。13週間資金繰り表で見た「早く気づくことの価値」は、借換えの実務にもそのまま当てはまります。期限に間に合わなければ、一時的に会社の現金だけで返済せざるを得なくなり、資金繰りを大きく圧迫します。

確認問題

問:分割返済で5年間返済を続けた借入を借り換えるとき、新しい借入の金額の基準になるのはどれですか?
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情報源
  • 一般的な企業の借換え(リファイナンス)実務に関する解説
最終更新日:2026年9月5日|本記事の数値は架空企業「株式会社さくら」の設定値です。