学習記事|4. グループ財務|10. 財務管理システム
「もうERPを入れているから、
資金管理も足りる」とは限りません。
それぞれ、担っている役割が違います。
CMS・TMS・ERPの違い
⏱ 30秒で理解
会社のシステムには、資金を集めるCMS、財務全体を管理するTMS、会社の業務全体を管理するERP(統合基幹業務システム)があります。役割が違うので、1つ入れれば他が不要になるわけではありません。
さくらグループが持つ、3種類のシステム
さくらグループは、会計・人事・在庫などの基幹業務を管理するERPを全社で使っています。しかし、レベル1で学んだ仕訳や決算の処理はERPでできても、60口座の残高をリアルタイムに把握したり、キャッシュプーリングを自動実行したりする機能は、ERPだけでは十分ではありません。そこで別に、銀行のCMSを導入しています。
3つのシステムの役割分担
| システム | 正式名称 | 主な役割 |
|---|---|---|
| ERP | 統合基幹業務システム | 会計・人事・在庫・購買など、会社の業務全体を記録・管理する |
| CMS | キャッシュマネジメントシステム | グループの資金を集中・配分・可視化する(銀行が提供することが多い) |
| TMS | 財務管理システム | 借入・社債・為替予約・グループ内貸借を含む、財務業務全体を管理する |
ERPは「会社の業務全体の記録係」、CMSは「グループの資金を動かす係」、TMSは「財務のリスクと調達を管理する係」と考えると、役割の違いがイメージしやすくなります。CMSとTMSの違いは、「お金を集める仕組み」か「財務全体を管理する仕組み」か、という点です。
「ERPを入れているから大丈夫」の誤解
ERPは会社の記録を一元管理する強力なシステムですが、複数の銀行にまたがる口座残高をリアルタイムに把握したり、外貨建て取引の為替リスクを管理したりする機能に特化してはいません。ERPを導入していても、資金管理・財務リスク管理には、CMSやTMSといった専用のシステムが別途必要になるのが一般的です。
確認問題
問:ERPを導入している会社が、CMSも別に導入するのはなぜですか?
次に学ぶ
銀行API・銀行システム連携の基礎
情報源
- 一般的なERP・CMS・TMSの機能分担に関する解説
最終更新日:2026年9月5日|本記事の数値は架空企業「さくらグループ」の設定値です。